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2007年7月11日 (水)

まぎらわしく不愉快な「研二」

テレビ欄や文章の中から「沢田研二」の名前を見つけることに関しては、
子どもの頃からやたらと敏感。
百人一首のかるたを取る晴れ着のお姉さんより反応が早い。
「沢田」でも「研二」でも、ヒビっと反応してしまう僕が、
最近一番まぎらわしいのが、羽賀研二。
たぶん、ジュリーファンの皆さんも同じでしょう。
気分悪いよねー。
だから、今日はジュリーとは関係ないけど、こんな偶然のお話を。

僕の職業は鍼灸師。
数ある鍼灸の書物の中で、僕が一番お気に入りのものが、
「鍼灸眞髄」という昭和16年に代田文誌先生が書いた本。
これは代田先生が師匠の施術を見学して、師匠の行った治療や発言を聞書したものです。
その鍼灸の神様は偶然にも「沢田健」といいます。

鍼灸の資格を取って間もない頃、偶然手にしたこの一冊。
ジュリーファンの僕だから、単に「サワダケン」という名前に運命的な出会いを感じ、
「♪ラララ」と、ときめいて買った本。

はじめて読んだときには「この平成の時代にはちょっと…」というイメージが強かった。
難しい古典の本ならもっとあったし、現代的なアプローチで書かれた本のほうが参考になりました。
でも、鍼灸専業でコツコツとやってきたある日、
この本に書かれていることは実践的なものが多く、日々の診療にとても役立つほかに、
鍼灸師として生きていくことへのモチベーションを与えてくれるということに気づきました。

深くてのぞきにくい鍼灸の奥行きを、この本は内視鏡のように見せてくれる。
ちょっとテンションが下がったときも、この本をそばに置いておけば、
ハートフルな沢田先生の治療風景が脳裏に浮かんで、僕も元気が出る。
何人かの後輩や友人にも、この本を買ってプレゼントしました。
彼らからの反応はイマイチなんですが、僕も最初はそうだった。でも、いつか理解できるさ。
僕のこの一冊といえば、とにかくこの「鍼灸眞髄」なんです。

沢田健先生の人柄はこんな感じ。
「先生の治療に当てられる態度を見るに悠々として迫らず、いかほど患者が多くゐてもそれに心を惹かれて急ぐということもなく、いかほど高位の人が来ていても眼中におかず、といって無智なる田夫野人に対してもあくまで親切丁寧で、まことに無人の昿野にあってたヾ一人心の赴くままに游行するが如くである。そして、治療に当たりつヽ心に浮かびしまヽに、聞く人の如何を問わず、平気で自己の所信を述べる。誰も聞いていないでも平気である。その態度は実に、愚の如く魯の如く、小児の如く、野人の如くで、春風温如として人心を和ましめるが、而も時には大人の如く傑士の如く見え、その言強く人の肺腑を射て心胆を寒からしめる。この風格まことに端兜を許さゞる底のものである。(鍼灸眞髄)」

僕に文才があれば、関係者各位からの許可をいただいたうえで、
この本を元に小説や脚本を書くのにな。
そして芝居や映画で、沢田健の魅力をあますことなく伝えたい。
脚本家の権限で、主役はもちろんジュリーでね。

できれば京極さんに書いてもらいたいなと思っているんです。

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コメント

ほんと、不思議ですよね~ファンは皆そうかと思いますが、
何で「沢」とか「研」とか「J」でも、浮き上がって見えるんでしょうね!?
第六感ってこれの事でしょうか?
ハガ君には困ったもんです…研二の名を汚さないでほしいわ、
まったく…「金」じゃなくて「芸」を増やせっちゅうのって
TV画面に向かって私も言ってました。
沢田 健先生って「ひととなり」もジュリーに似てますね!

投稿: SONGE | 2007年7月12日 (木) 20時42分

SONGEさん、こんにちは。
僕は文章が下手で、沢田健先生の魅力を上手く伝えられないのですが、本当にジュリーと相通じる魅力があるのです。

関東大震災の直後、弟子が心配して師匠のお見舞いに行ったら、ご本人はすでに無料で被災者の治療や救済に出かけていたりと、いろいろとハートフルなエピソードも多いのです。
何より一貫して沢田流の鍼灸に自信と誇りを持っていたことが素晴らしいです。

あの小悪人が研二と名乗っていることが不愉快極まりなかったので、ジュリーとは関係なかったけど、とっておきのお話を掲載させていただきました。
SONGEさん、読んでくれてありがとうございます。

投稿: tomi | 2007年7月13日 (金) 09時42分

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