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2006年8月31日 (木)

「NON POLICY」

夏のおすすめアルバムと称して僕なりに4枚のアルバムのレビューを書いてみました。
今回はついに第一位の「NON POLICY」をご紹介します。「夏におすすめって今日で8月も終わりやんけ!」というお叱りの声、ごもっともでございます。これからはもっといろいろと考えなければと反省しています。

この84年の夏は、僕自身、自身のバンド活動やアルバイト、部活と今では考えられないパワフルな生活。忙しくもやたらと楽しい時期で、音楽も手当たりしだいに聴いていました。
だから当時は、この「NON POLICY」をじっくりと聴き込んだ記憶がないのです。朝の部活から帰り、夕方のバイトに出かけるまでの間、ゴロっと横になりながら聴いていたことは覚えているし、午後のまどろみ、扇風機の羽音や風鈴、冷えた麦茶なんかのイメージと重なって、ノスタルジックな気分が蘇るアルバムとして、僕のお気に入りの一枚です。

1曲目ナンセンス。プログレッシヴなピアノのバッキングとリズムの音が印象的です。ジュリーのメリハリのきいた歌い方もGOOD。突き放すような歌い方ではじまりつつも、優しさや切なさもにじむボーカルには脱帽です。こんな風に歌えるシンガーって他に思いつかないです。

2曲目8月のリグレットは僕の大好きな曲です。「此処には 戻れそうもない 背中の恋さ」という歌詞、そして何よりジュリーのボーカル、聴いてて気持ちいいです。サラっとシンプルな曲ながら存在感があって、このアルバムを最後まで聴いたとき、もう一回聴きたくなる曲なんです。

3曲目の真夏のconversationのどことなく懐かしいメロディーにも惹かれるし、4曲目のSMILEについてはクリス・レアのカバーですが、原曲を捜しているのに見つかりません。英国のシンガーソングライターで、78年にデビューしているのですが、なかなか古いレコードが見つかりません。いつかは聴いてみたいと思っています。まぁ、こういう状況なので、カバー曲とはいえ、目一杯ジュリーらしい曲だと断言しておきます。シャウトせずに歌うジュリーも魅力的ですからね。

5曲目ミラーボール・ドリーマーはジュリーの作曲ですが、アルバム「ストリッパー」に入っていてもおかしくないようなメロディーです。アレンジ的には違いますが、この曲のサビの部分のボーカルとギターはやっぱりカッコいいです。

6曲目シルクの夜はメロディー、歌詞ともにうっとりするようなキレイな曲です。最近のジュリーのアルバムではご無沙汰なロマンティックですね。

7曲目すべてはこの夜に。この曲は数年後、吉川晃司が「佐野さんに書いてもらった曲です」と、ジュリーには何のリスペクトもなく、アレンジにたいしたヒネリもなく、シングル曲としてリリースしたことに憤慨しました。あんな歌い方でもそれなりにヒットしましたが、やはりこの曲はジュリーでないと! 音楽業界に限らず、映画、アニメなど、やたらとリメイクだらけの世の中ですが、オリジナルを越えるものはそうありません。ましてジュリーに勝るものなんて、何かありましたっけ?

8曲目眠れ巴里のパーカッシブルな楽曲もクセになりますね。メロディーメーカーとしてのジュリーの力量たるや、もっと評価されるべきだと思います。

9曲目ノンポリシー。当時の洋楽にひけを取らないアレンジ、井上鑑さんGoodJobです。まさしくJULIE&EXOTICSの音だと思います。エフェクトの効いたギター、そしてAメロのミュートしたギター、カッコいいです。

10曲目渡り鳥はぐれ鳥。作曲はあの元スペクトラムの新田一郎。シングルとしてリリースされるとき、まずタイトルに驚きました。しかし、この曲が名曲「おまえがパラダイス」のオチだったらと考えると悲しい結末なんですが・・・。この曲を歌うジュリーのパフォーマンスも楽しいです。(「怪傑ジュリーの冒険」参照)

NON POLICY Music NON POLICY

アーティスト:沢田研二
販売元:ユニバーサルミュージック
発売日:2005/03/30
Amazon.co.jpで詳細を確認する

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コメント

お邪魔します。
「NON POLCY」、渋くてかっこいい大人のアルバム・・という感じです。このアルバムの印象は1曲目「ナンセンス」に漂う、醒めたかっこよさにつきると思います、好みではない曲もあるのですが、きりっと締めている曲が多く、渋い色調の不思議な統一感があります。
アルバムのEXOTICSのメンバーのクレジットに安田さんの名前がなくて、「やっぱりやめたのか~」と寂しくなったりもしました。
クリスレア!だみ声のおっちゃん。僕のCDラックに「なんとかロジック」というアルバムがあります(タイトル忘れました)が、この「スマイル」はクリスレア自身の歌う曲があるのでしょうか?
ポリドールでのアルバムリリースもこれが最後でジュリー・ブランドの最後の作品という気がしてます(次からは、抑えたアルバムが続くでしょ?それもまたかっこいいのですが)

投稿: keinatumeg | 2006年8月31日 (木) 22時56分

keinatumegさん、コメントありがとうございます。
クリスレアでいろいろ検索しても、「スマイル」というタイトルの曲どころか、古いアルバムになかなかヒットしません。また休日に中古レコード店めぐりをしてきます。手に入ればご報告しますね。

投稿: tomi | 2006年9月 1日 (金) 09時31分

こんにちわ。KFと申します。
再びここを見る事があるか分かりませんが、念のため記します。
下記をご参照下さい。
http://www.musicstack.com/item/6322837/rea,chris/love's+strange+ways
特に書かれてはいませんが、この single EP の中に含まれています。
他に Smile を含むレコードも存在しますが、これよりも入手困難です。

投稿: KF | 2007年12月13日 (木) 14時37分

KFさん、はじめまして。
貴重な情報、ありがとうございます。
この記事を書いたのは1年以上も前ですが、まだクリスレアを手に入れていません。
今回お教えいただいた情報を元に、また頑張って探してみます。

尚、当ブログは先月、移転しました。
http://ariga-to-ne.jugem.jp/
今後ともよろしくお願いいたします。

投稿: tomi | 2007年12月13日 (木) 16時35分

◆当時、井上鑑さんがFM東京に番組を持っていました。アルバム発売時に,ジュリーがゲスト出演。「アレンジャーとして最も興味が有ったので,依頼して叶ったのが嬉しい」と語っていました。 …アルバムの音を聴いて感じたんですが、井上鑑さんが番組で紹介したことがある,欧米のバンド(名は失念)の音に似ています。/★数年後、ジュリーが語ったことですが,「軽い音が流行った時代,に合わせようと工夫したこともあったけど、この重たい声だけは,どうしようもないしねぇ…」〜このアルバムのことかな?

投稿: ―藤棚― | 2008年5月15日 (木) 12時48分

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