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2006年8月の記事

2006年8月31日 (木)

「NON POLICY」

夏のおすすめアルバムと称して僕なりに4枚のアルバムのレビューを書いてみました。
今回はついに第一位の「NON POLICY」をご紹介します。「夏におすすめって今日で8月も終わりやんけ!」というお叱りの声、ごもっともでございます。これからはもっといろいろと考えなければと反省しています。

この84年の夏は、僕自身、自身のバンド活動やアルバイト、部活と今では考えられないパワフルな生活。忙しくもやたらと楽しい時期で、音楽も手当たりしだいに聴いていました。
だから当時は、この「NON POLICY」をじっくりと聴き込んだ記憶がないのです。朝の部活から帰り、夕方のバイトに出かけるまでの間、ゴロっと横になりながら聴いていたことは覚えているし、午後のまどろみ、扇風機の羽音や風鈴、冷えた麦茶なんかのイメージと重なって、ノスタルジックな気分が蘇るアルバムとして、僕のお気に入りの一枚です。

1曲目ナンセンス。プログレッシヴなピアノのバッキングとリズムの音が印象的です。ジュリーのメリハリのきいた歌い方もGOOD。突き放すような歌い方ではじまりつつも、優しさや切なさもにじむボーカルには脱帽です。こんな風に歌えるシンガーって他に思いつかないです。

2曲目8月のリグレットは僕の大好きな曲です。「此処には 戻れそうもない 背中の恋さ」という歌詞、そして何よりジュリーのボーカル、聴いてて気持ちいいです。サラっとシンプルな曲ながら存在感があって、このアルバムを最後まで聴いたとき、もう一回聴きたくなる曲なんです。

3曲目の真夏のconversationのどことなく懐かしいメロディーにも惹かれるし、4曲目のSMILEについてはクリス・レアのカバーですが、原曲を捜しているのに見つかりません。英国のシンガーソングライターで、78年にデビューしているのですが、なかなか古いレコードが見つかりません。いつかは聴いてみたいと思っています。まぁ、こういう状況なので、カバー曲とはいえ、目一杯ジュリーらしい曲だと断言しておきます。シャウトせずに歌うジュリーも魅力的ですからね。

5曲目ミラーボール・ドリーマーはジュリーの作曲ですが、アルバム「ストリッパー」に入っていてもおかしくないようなメロディーです。アレンジ的には違いますが、この曲のサビの部分のボーカルとギターはやっぱりカッコいいです。

6曲目シルクの夜はメロディー、歌詞ともにうっとりするようなキレイな曲です。最近のジュリーのアルバムではご無沙汰なロマンティックですね。

7曲目すべてはこの夜に。この曲は数年後、吉川晃司が「佐野さんに書いてもらった曲です」と、ジュリーには何のリスペクトもなく、アレンジにたいしたヒネリもなく、シングル曲としてリリースしたことに憤慨しました。あんな歌い方でもそれなりにヒットしましたが、やはりこの曲はジュリーでないと! 音楽業界に限らず、映画、アニメなど、やたらとリメイクだらけの世の中ですが、オリジナルを越えるものはそうありません。ましてジュリーに勝るものなんて、何かありましたっけ?

8曲目眠れ巴里のパーカッシブルな楽曲もクセになりますね。メロディーメーカーとしてのジュリーの力量たるや、もっと評価されるべきだと思います。

9曲目ノンポリシー。当時の洋楽にひけを取らないアレンジ、井上鑑さんGoodJobです。まさしくJULIE&EXOTICSの音だと思います。エフェクトの効いたギター、そしてAメロのミュートしたギター、カッコいいです。

10曲目渡り鳥はぐれ鳥。作曲はあの元スペクトラムの新田一郎。シングルとしてリリースされるとき、まずタイトルに驚きました。しかし、この曲が名曲「おまえがパラダイス」のオチだったらと考えると悲しい結末なんですが・・・。この曲を歌うジュリーのパフォーマンスも楽しいです。(「怪傑ジュリーの冒険」参照)

NON POLICY Music NON POLICY

アーティスト:沢田研二
販売元:ユニバーサルミュージック
発売日:2005/03/30
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2006年8月22日 (火)

「A WONDERFUL TIME.」

夏のおすすめアルバムということで、第六感、今度は華麗な宴にどうぞ、"S/T/R/I/P/P/E/R"と、僕の思い入れだけで3枚のアルバムを紹介してきました。今日は第2位「A WONDERFUL TIME.」について書かせていただきます。
前作のワイルドな"S/T/R/I/P/P/E/R"とはうって変わって、このアルバムは都会的です。

1曲目言わずと知れたおまえにチェックイン。コーラス陣が豪華な曲です!そういえば「博多どんたく」のテレビ中継のときに、まだ「まずいリズムでベルが鳴る」をリリースする前の大沢誉志幸がビデオ出演して、「ハッピーな気持ちで作った曲なので、ハッピーに歌ってくれればうれしいです」っていうコメントをしました。そのときはこのおまえにチェックインと「Hey!ミスター・ハリウッド」という曲を演奏したと思います。当時、あわててラジカセをテレビの前に置いて録音しました。「Hey!ミスター・ハリウッド 黒いリムジン Hey!ミスター・ハリウッド ドアを開ければ みんな見てる 噂してる~」という歌詞だったと思いますが、そのときのテープも行方知れず。もう一度聴きたい。「アンタはオイラの憧れ カモナ・ベイベー、ベイベー、カモナ・ロックンロール♪」

2曲目はNOBODY作曲のPAPER DREAM。「人生ってやつが お前をNeed You」っていう気障な歌詞をサラっと歌えるのも、当時のジュリーらしいですね。

3曲目、STOP WEDDING BELLもおまえにチェックインと同様に大沢誉志幸の作曲です。「忘れかけてた愛しいお前」って歌詞、「???」なんですが、ノリのいい曲ですね。ライブでは「車走らせお前の元に急ぐ(ブルーバードで)」とか、「(お願いだから)Stop wedding bell」とか、アドリブ全開で、観客をのせるの、本当にうまいですね。

4曲目WHY OH WHYは作詞・作曲が佐野元春。コーラスにも参加していますが、まさに都会的に洗練されすぎていて、曲調やアレンジは佐野元春っぽくない曲だという印象です。きっとこのアルバムのコンセプトにそって書き下ろされたのではないでしょうか。ただ、その頃の佐野元春の、シチュエーションやロケーションが聴き手にリアルに目に浮ばせるような曲という点では「さすが!」だと思うし、ジュリーの、曲を完璧に自分の世界のものできる技量とが一体となって、ドラマチックに聴くことができます。ギターのソロが気持ちいいです。

5曲目のアルバムタイトル曲、A WONDERFUL TIME、カッコいい曲です。三浦徳子さんはいい詩を書きますね。海の青さと「すみれ色の瞳」、「琥珀色のうぶ毛」のコントラスト。また、ジュリーの歌の上手さがとくに引き立つ曲だと思います。

6曲目WE BEGAN TO START、大沢誉志幸の作曲です。「"S/T/R/I/P/P/E/R"」のそばにいたいのレビューでも語りましたが、ジュリーはロッカバラードの達人です。そして、吉田建のアレンジもすばらしい。

7曲目氷づめのHONEY、作詞・作曲はジュリー。「大切にしたげる」って歌詞がジュリーっぽいですよね。

8曲目ZOKKON。おまえにチェックインのB面。ギター、むっちゃかっこいい。そういえば当時、このアルバムのギターを夢中でコピーしました。コード起こしとか、いわゆるバンドスコアを見ずにコピーする方法を学んだのがこの「A WONDERFUL TIME.」です。

9曲目パフュームのシンプルなギターや、淡々と歌うジュリーのボーカルが好きです。この歌の「あなた」という女性はどんな人なんだろう。男のところまでリムジンでお迎えがくる。きっと年上の高貴なお方なんでしょう。歌詞の意味があまり理解できていなかった当時は、すごくキレイなラブ・ソングだと思っていたのですが、なかなかどうして意味深な詩ですね。片方だけのイヤリングはまずいって、「あなた」は亭主持ち。でも、こちらも「許されない愛」ほど夢中でもないし・・・。

10曲目、素肌に星を散りばめては、シングル向け(?)と思うくらいキャッチーな曲で、当時放映されていた沢田研二ショーやその他歌番組でもよく演奏されていた記憶があります。最近では2004年の正月コンサートで久しぶりに演奏されました。

前回"S/T/R/I/P/P/E/R"では熱く語りすぎたので、今回はかなり急ぎました。"S/T/R/I/P/P/E/R"の次のアルバムとしては、ガラっと雰囲気も変わり、ポップな仕上がりになっていますが、何かに対して、「こんなアルバムも作れるんだ」と主張しているようにも感じられます。夏向きのアルバムという点ではご納得いただけると思います。

A WONDERFUL TIME Music A WONDERFUL TIME

アーティスト:沢田研二
販売元:ユニバーサルミュージック
発売日:2005/03/30
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と、書いていたら澤会からお知らせが。

ジュリーのライブ映像13作品のDVD化です。さっそく息子とふたりで、嫁さんにお願いしなければ。

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2006年8月17日 (木)

ロック名盤「"S/T/R/I/P/P/E/R"」③

6曲目のバイバイジェラシーはシングル「渚のラブレター」のB面とはバージョンが違います。シングルのほうはギターソロは柴山和彦氏によるものだと思いますが、こちらはやはりビリー・ブレムナーで、ボーカルもシングルバージョンはちょっとエコーが強いかなという感じですが、こちらの倫敦録音はシングルに比べてカラっとしています。モータウンでは定番のリズムにパブ・ロックの香りが漂う名曲です。夜のヒットスタジオでこの曲を演奏するのを観た記憶があります。たぶん渚のラブレターが別スポンサーのCMソングだった配慮からだと思いますが、うれしい出来事でした。誰かビデオに録画したものをお持ちだったら、もう一度見せて欲しいです。

7曲目想い出のアニー・ローリー、2003年の正月コンサート「LOVE&PEACE」で久々に歌われたこの隠れた名曲、僕、この曲大好きなんです。この曲を聴いて以来、女性のポニー・テールがツボになってしまいました。僕はダンスパーティーなんか経験のない世代ですが、ティーンエイジャーの恋心を歌い上げるジュリー、お見事です。また、この「アニー・ローリー」って曲は、僕の通っていた小学校の下校の音楽だったので(当時はこの曲のタイトルを知りませんでした)、とてもノスタルジックな気分にさせてくれる曲です。

8曲目、FOXY FOX。想い出のアニー・ローリーの女性とは違い、この曲に登場するのは悩ましげな色っぽい女性。このタイトルは語呂がいいですね。直訳するとキツネっぽいキツネ。ジミヘンのFOXY LADYっていう曲がありますが、この曲の女性はもっとミステリアスなコールガール。曲調もファンキーでカッコいいですね。吉田建のベース、すごくいいです。コードもC7+9→F9→C7+9というファンキーなギターのカッティング、勉強になりました。

9曲目テーブル4の女。西平彰さんによる、まるで井上堯之バンドの大野克夫さんのプレイを彷彿させるようなキーボードが印象的です。イントロが聴こえたとたん、七曲署の刑事が走り出すような疾走感が味わえます。コードはEmのシンプルな展開なのですが、ジュリーのボーカルがミステリアスな雰囲気を出しています。歌詞を考えれば、ウエイトレスに思いを寄せ今日も4番テーブルに陣取る男の歌なので、タイトルは「テーブル4の男」なんでは?という疑問もありますが、気にしない、気にしない。スピード感のある気持ちいいロックです。

10曲目の渚のラブレターもシングルとこのアルバムではバージョンが違い、シングルの波音のSEがなく、いきなりドラムのタタタタタタで入ります。去年のライブ「greenboy」で久々に演奏してくれましたが、柴山和彦氏は懐かしい当時のギター、黒いTOKAI SilverStarでこの曲を弾いてくれました。当時のTOKAIのギターカタログには柴山和彦使用ギターと紹介されていて、何度もそのページをながめながら、僕もいつか手に入れるぞと心に誓っていたのに、結局買えずじまい。エレキはFender派の僕。今になってオークションで状態のよさそうなものを捜してはいるんですが、なかなか・・・。

11曲目、12曲目はテレフォン、シャワーと繋がっていて、テレフォンは、ディレイの効き具合や、ファンキーなカッティング、そして攻撃的なソロと、ギターの聴きごたえのある曲です。その中を泳ぐジュリーのボーカルがすごく良いですね。前半はダルそうに歌い、徐々に壊れていくっていうか、そういうシチュエーションの曲。ジュリーの魅力満載です。そして一転してシャワー。気だるそうなフェードイン、ふたまたかけられ、弄ばれ、壊れていった男の内なる世界の歌とでも言いましょうか、この一連の展開は聴いていてゾクゾクきます。この曲のGm→E♭7の繰り返しが効果的。朝から晩までヒットパレードのラジオをつまらないと言っていた男が、「ラジオが映し出すThrew_The_Screen ここは海の底」ですもんね。誰かが叫んでいたり、クラクションが鳴っているのに、海の底。「ドアの下 置かれた Newspaper 手に取れば文字が消えてゆく」っていうのは、電話の線を、明日への線を切ったあとの世界。うーん、意味深ですな。

13曲目バタフライ・ムーン。聴き手はこの曲で前曲から救われます。華やかにこのアルバムの大円団を飾るにふさわしい、「人生はバタフライ、ラララ…バタフライ」のリフレイン。

本当にこのアルバムは、バンドやってる人、ロックが好きな人にもっと聴かせたいです。よく「日本の名盤」みたいな記事が組まれ、80年代のアルバムでは、BGMには最適だったり、ちょっとしたサプライズだった「あんなん」や「こんなん」が高く評価されていますが、真のロックの名盤といえば絶対これです。

次回はA WONDERFUL TIMEのレビューです。夏におすすめのアルバム、早くしないと夏が終わってしまいますね。

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2006年8月16日 (水)

ロック名盤「"S/T/R/I/P/P/E/R"」②

アルバム「S/T/R/I/P/P/E/R」は全曲アレンジが伊藤銀次です。前作の「G.S I LOVE YOU」からの起用なのですが、さすがロック博士という感じです。ソングライター、ギタリスト、アレンジャー、プロデューサーとして、多くの才能を発揮。前作の「G.S I LOVE YOU」の「彼女はデリケート」、「I'm in blue」、「Vanity Factory」や、この「S/T/R/I/P/P/E/R」の「BYE BYE HANDY LOVE」で、佐野元春のバージョンと聴き比べができます。伊藤銀次本人のアルバムも、キャッチーな曲が多くて、中学の頃にはまりました。

では1曲目から。
オーバーチュア。このインストは、この日本のロック名盤「S/T/R/I/P/P/E/R」の、そして強いては新生JULIE&EXOTICSの目眩くカッコいい活動の序曲です。ニューロマンティックの幕開けにふさわしい1曲。

2曲目ストリッパー。シングルは「ス・ト・リ・ッ・パー」と「・」が入りますが、このアルバムではシンプルにクレジットされています。イントロの12ビートのドラム、そしてアームダウンするギターリフ。お腹に響くベース進行。カッコいい以外ナニモノでもありません。ジュリーのメロディーメーカーとしてのセンスにも脱帽。
この曲がシングルカットされたとき、僕の周囲はちょっとした騒動でした。このタイトルは教育上よろしくないという風潮があり、加トちゃんの「ちょっとだけよ」どころのインパクトではなく、大人の前で聴くのがちょっとためらわれました。第二成長期をむかえた僕の想像力も強烈だったし・・・。数年後、大学生の頃に友人たちとふざけて、これも社会勉強のうちと実物を見に行きました。そこには踊り子さんの化粧と汗の匂いやライトの熱気など、古き良き昭和の匂いとでもいうのでしょうか、妖艶な華やかさに乱歩チックなテイストを感じ、舞台上での踊り子さんとの対話っていうか、キレイな人のパフォーマンスに見惚れたり、手拍子で盛り上がったりして、この曲の持つ色気について再認識させられた記憶があります。
「~すべてを脱ぎ捨てたらおいで♪」と指先で手招きするジュリーのあのポーズ、Gジャンの着こなし、EXOTICSのワイルドな動き、こんなカッコいいものがテレビで観れたあの時代に感謝。沢田研二のワン・アンド・オンリーっぷりが実感できます。

3曲目のBYE BYE HANDY LOVEは、前述のとおり佐野元春の曲で、シングル「SOMEDAY」のB面、アルバムでは「No Damage」または「SOMEDAY Collector's Edition」で聴くことができます。佐野元春のバージョンは「ビル・ヘイリーと彼のコメッツ」のような、サックスのイントロが印象的なロックンロール、そしてこのジュリーバージョンはロカビリーテイストの溢れるアレンジで、ジュリーのボーカルにも、バンドの演奏にも、疾走感を感じます。ビリー・ブレムナーのギターソロもGood。

4曲目そばにいたいは、懐かしい曲調のシンプルなロッカバラード。これもカッコいいですね。「オマエはBLUEMOON」のところの、7thコードに変わるところ、後半の「Please、Please」の小さなブレイクは鳥肌モノです。他の曲にも言えるのですが、3連のロッカバラードはジュリーの真骨頂だと思います。

5曲目のDIRTY WORKは強盗、車泥棒、そしてオマエを好きになった日にまた悪さをして撃たれてしまうONLY A FOOLな悪ガキの、ストーリー仕立てのロックンロール。ビリー・ブレムナーとポール・キャラックのコーラス、ビリー・ブレムナーのギターソロ、そしてEXOTICSの演奏とも、ロックンロールを良く知る人たちのツボを得た演奏ですが、特筆すべきはやはりロックンローラー沢田研二です。シャウト気味に歌うBメロのメリハリ、まるで僕的にはアルバム「ロックンロール」でスリッピン・アンド・スライディンを歌うジョン・レノンとダブります。

続く

keinatumegさんのブログで言っていた卓上カレンダーってコレですよね。

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2006年8月10日 (木)

ロック名盤「"S/T/R/I/P/P/E/R"」①

何をおいてもアルバム「"S/T/R/I/P/P/E/R"」である!
夏におすすめのベスト5では、第3位に甘んじさせましたが、ジュリーを問わず、僕の知るすべてのアルバムの中でナンバー1です。

何せロンドン・レコーディング!パブ・ロックを代表するバンド、ロックパイルのビリー・ブレムナー(「ガラスのジェネレーション」にそっくりの「恋する二人」を歌ったニック・ロウのほうが有名?)がギターソロとコーラスで、またパブ・ロック職人と名高いポール・キャラック(当時はスクイーズに在籍)がコーラスでそれぞれ参加している、まさにロンドンテイスト溢れるアルバム。当時の日本にそんなロックなアルバムが他にあったでしょうか。

さらに、83年にアダム&ジ・アンツが2ndLP「Strip」をリリース。よく「アダム&ジ・アンツは沢田研二らに影響を与えた」という文章を目にしますが、「"S/T/R/I/P/P/E/R"」が81年の6/10に発売ですから、先方がジュリーの影響を受けたといえるでしょう。
おりしも81年あたりのロンドンでは、ニュー・ロマンティックが盛り上がりを見せつつある時期で、JULIE&EXOTICSは現地でそんな空気をたっぷり吸い込んで、日本のミュージシャンの度肝を抜いたんだと思います。

そして、EXOTICSである!
EXOTICSはジュリー初プロデュースの「ライブラリー」という名盤も残しています。CD再販して欲しいー。
アルバムリリース時にはバンド名はなく、夏のツアーの途中まで「渚のラブレターバンド」と名乗っていたのですが、ALWAYSから吉田建(B)、柴山和彦(Gr)、西平彰(Key)の3名が、そして安田尚哉(Gr)、上原裕(Dr)を加えた5人のバンドマンたち。
ちなみに安田尚哉氏だけ、EXOTICS以後の活動が分からなかったのですが、やっさん「ロスト★マイウェイ」という映画に出ていました。

ジュリーのバックバンドに憧れてギターをはじめた僕のギターヒーローは柴山和彦氏です。「おまえがパラダイス」で髪の毛を引っ張られながら、ジュリーよりも大きな声で(笑)コーラスを歌い、「あんなにストラトキャスターってギターは大きかったっけ?」と思わせるいでたち、トレモロアームを使わせたら日本一、独特なリズムの取り方でギターを弾き、キュートな顔でチョーキング、「BLACK CATS」に曲を提供していたりする永遠の不良少年、今もなおジュリーのバックで息のあったステージを魅せてくれる柴山和彦氏のことを語ると、止まらなくなってしまいます。最近のアルバムではギターは白井良明氏に任せて、ステージのみの参加ですが、ぜひレコーディングにも参加してもらいたいと強く願っています。

話がそれてしまいました。
何をおいてもアルバム「"S/T/R/I/P/P/E/R"」である!
この際、数回に渡ってじっくりと僕の強い思い入れを語らせていただきますね。

STRIPPER Music STRIPPER

アーティスト:沢田研二
販売元:ユニバーサルミュージック
発売日:2005/03/30
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2006年8月 9日 (水)

息子が

今日はジュリーの話題からちょっと外れますが、現在、大阪では高校総体が開催されていまして、柔道部に在籍している高1の僕の息子も、スタッフとして毎日出かけています。駐車場係らしいのですが、今日、山下泰裕先生にサインをもらってきてくれました。

僕も高校から大学にかけて柔道をやっていまして、僕が高1の頃といえばロスアンゼルスオリンピックが盛り上がっていまして、山下選手の活躍に胸を躍らせていました。野球少年がイチローに憧れるように、山下選手や古賀選手が僕たち柔道部員にとっては、ヒーローでした。僕たち自体は笑いで腹筋を鍛えていたような、情けないほど軟弱な柔道部だったのですが、その話もまたいずれ。

山下泰裕先生のサイン色紙には、僕あてに名前まで入れてもらって、感激しています。

次回は夏におすすめのアルバムベスト5の第三位「STRIPPER」についてのレビューを書きたいと思います。トータルでは僕にとってナンバー1のアルバムなので、熱く語りたいと思います。

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2006年8月 8日 (火)

「今度は、華麗な宴にどうぞ」

夏におすすめのアルバムということで、ジュリーのベスト5をご紹介しました。
今日は第4位の「今度は、華麗な宴にどうぞ」のレビューというか、僕個人の思い入れを語りたいと思います。

このアルバムに添えられた「歌いたい 自分の為に 歌いたい 声がかれるまで 死にたい いつか舞台で 死にたい 歌を枕に」というジュリーのメッセージ、すっかり丸暗記しています。この文言、今もなお沢田研二らしいなと思うし、ずっとライブを続けてもらいたいと願っています。

で、このアルバム「今度は、華麗な宴にどうぞ」ですが、1曲目のダーリング。どうしても水兵ルックで歌うジュリーのイメージが強いですが、昔のヒット曲というだけでは片付けられないほど、すごくカッコいい曲です。とくにギターをじっくり聴いてみて下さい。鬼気迫る疾走感と、艶のあるジュリーの声。ダーリングは今なおライブでもかなり頻繁に歌われている曲だし、78年の曲ながら、他の新しい曲と並べても古さも感じられないし、一切の遜色がありません。

2曲目の酔いどれ関係は、シングル「ヤマトより愛をこめて」のB面ですが、世のベーシストを志す方はとくに必聴。おいしいフレーズ満載ですよ。

3曲目のハッピー・レディは、南国ムード漂うパーカッションと、懐かしめのメロディが夏向きです。

4曲目の女はワルだは、ちょっと女性コーラスがものまね王座決定戦みたいでショボいのであまり好きじゃないです。ですが、

5曲目の探偵(哀しきチェイサー)は一転してハードボイルドな世界に誘われます。この時代のジュリーのバラードはとても切なく、のびのある声で、男の僕でさえシビレてしまいそうです。まさに「孤高のシンガー!」

6曲目の「ヤマトより愛をこめて」。このバージョンはシングルと違ってギターも控えめです。ギター弾きの僕がいうのもなんですが、こっちのバージョンのほうが好きです。思い起こせば「さらば宇宙戦艦ヤマト」は本当にはまりました。プラモデルも作ったし、超合金のヤマトの模型は、今も部屋に飾っています。先日もDVDを観たのですが、エンディングでジュリーの歌が流れると、目頭が熱くなりました。「遠い明日を思うことは 愛するひとのためだけでいい」。意味の深いコトバだと思います。

7曲目のお嬢さんお手上げだはダーリングのB面。「酔いどれ女なら ふざけてもみるけど まごころを見せられちゃお酒も出せない」、この曲をはじめて聴いたのは、歌詞の意味なんかまるで分からなかった小学生のときですが、大人になった今になってジュリーの歌詞をよく聴き、歌詞の意味を考えると、新たな感動が起きます。ジュリーファンの先輩方、うらやましいでしょ?

8曲目グッバイ・マリア。この曲も女性コーラスが安っぽくて、もったいない。ただ当時はコーラスなんか、こんなもんだったのかも知れないですね。

9曲目スピリット、離婚のために離れて暮らすことになった息子へのバラード、アルバムの最後に異例のテーマです。ジョージがかわいそうで、泣けてきます。本当にかわいそう。昨今の風潮に逆行しますが、僕は自分のエゴで子どもにトラウマやハンデを与えることは、よくないことだと思っています。神前や仏前でデタラメな誓いを立てる以前から、男は父親の、女性は母親の美学をもっと探求すべし。と、生意気なことを申しました。

今度は、華麗な宴にどうぞ。 Music 今度は、華麗な宴にどうぞ。

アーティスト:沢田研二
販売元:ユニバーサルミュージック
発売日:2005/03/30
Amazon.co.jpで詳細を確認する

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2006年8月 5日 (土)

コメントがきた!

今まで友だちとジュリーについて語った記憶は、ジュリーがベストテンやテレビに出まくっていた中3まで。高校になると、誰もジュリーの話題についてきてくれなくなりました。僕自身は当時いろんな音楽を聴くことで、沢田研二のすごさをあらためて認識していった時期でもあるのですが・・・。
今年高1の息子は、僕の影響を受けて、小学生の頃には周囲の大人を懐かしがらせたり驚かせたりするほどのジュリーファンになりまして、彼にジュリーの楽曲のコードを弾かせ、僕がメロディやリードギターを弾くというセッションの楽しみも増えた今日この頃ではあります。

ただ、家族以外の人とジュリーの音楽のすごさについて語る機会というのは相変わらずさっぱりで、この歳になると少々寂しく思うようになりました。沢田研二の音楽は、聴くたびに「おぉぉぉ!」っと何か発見することがあったりして、そういう感動を発信したいという気持ちや、そういう聴き方のできる方と交流したいという思いも、このブログを立ち上げた理由のひとつなのですが、今回、keinatumegさんがコメントをくれました。長い間、「ジュリー道」を続けてきて良かったと思いました。僕の拙いコード起こしについてもメッセージをいただき、とても感激しています。またkeinatumegさんのブログにもコメントを書かせていただきたいと思います。

あと、この際の告白なのですが、僕がパソコンやネットをはじめて日も浅い頃、とあるジュリーのファンサイトの掲示板で知り合った方に、貴重な音源をCD-Rに焼いたものをいただいたことがあります。こちらもお礼としてウエスタンカーニバルの音源をお返しするつもりで、CD-ROMドライブを買ってきて焼こうとしたのですが、パソコン初心者ということもあり、うまく接続できないどころか、パソコンそのものがクラッシュ、迂闊にもリカバリした結果、その方のメールが消えてしまい、またすでに送られてきた封筒も処分したあとだったので、連絡を取ることができず、不義理をしたままになっています。それからずっと、申し訳ないことをしたという気持ちでいっぱいで、もし偶然にもこのブログをご覧になられたら、ご一報くださいませんでしょうか。

今日、ふと「ジュリー道」というコトバが浮かんできたけど、ちょっと気に入ってしまいました。「ジュリ道」のほうが語呂がいいかもしれませんね。

次回は「夏におすすめのジュリーのアルバム」4位の「今度は華麗な宴にどうぞ」のレビューを予定しています。

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2006年8月 4日 (金)

アルバム「第六感」

前回、「夏におすすめのジュリーのアルバム」と称して記事を書きました。
今回から1枚ずつ、そのレビューを書いていきたいと思います。

今日は第5位の「第六感」。
このアルバムは1998年7月にリリースされました。小渕さんが総理大臣になった年。ワールドカップフランス大会で、初出場の日本が3戦全敗し、和歌山では例のカレー事件の起きた頃なんですが、まぁ暗い話題は、なしにしましょう。

1曲目ホームページLOVE、イントロもなくいきなりジュリーのボーカルが飛び込んできます。ジャケットどおりやっぱり不機嫌な歌い方にドキッとします。前作の最後の曲「マンジャーレ!カンターレ!アモーレ!」を引きずっていた聴き手にパシっと平手打ちをするような1曲目です。シンプルかつ重厚なリズムとオーバードライブの効いたリードギター、辛口の音楽です。
2曲目エンジェルはいきなり少し口直しに「ワァォ!」ときましたが、曲のクライマックスに「ルゥジュ ゴクリ 舐めたら エンジェル肩を噛んだ」とくるところ、まさに聴き手に「キツネのヨメイリ」を降らしやがった~!という感じでしょうか。この間のライブ「俺たち最高」でもこの曲やってくれましたが、このリズムや歌詞に慣らされたあとの最後のこのフレーズには、ゾクっときました。Z2って「あいつとララバイ」みたいですが(なつかしー)。
3曲目はいとしいひとがいる。覚和歌子さん、いい詩を書きますね。「切なさで できた 恋は きっと あなたが最初で最後」っていうところ、ズキンときました。また、シンプルな楽曲が、この曲以降の伏線になっているような気もします。
で、4曲目グランドクロス。この曲、僕はすごく好きです。童話の「アリとキリギリス」は、夏の間遊んでいたキリギリスが冬にくたばってしまう話なんですが、ずっと好きな音楽を続けてきたジュリーが自らを誇らしくキリギリスと歌うのは、長年ファンを続けている聴き手にとっては、うれしいことです。
5曲目の等圧線、カッコよすぎる。ボーカルのエフェクトといい、シンプルなギターのリフといい、ソリッドかつ美味しいところいっぱいのロックです。
6曲目の夏の陽炎、歌詞は若大将っぽくてちょっと苦手。「ワン ツー ワン ツー」には参った。でもガットギターの音色がよくて夏向きの曲です。
7曲目永遠には、ブライアン・メイばりのオーケストレーションのギターが異彩を放ちます。歌い方はなんとなくACTのジュリーっぽい。この曲もライブ「俺たち最高」で柴山和彦氏のアコースティックギター1本で歌ってくれましたが、説得力というか、沢田研二のオーラに圧倒されました。アコースティックギター1本でのライブというのも、いつかやって欲しいなと思います。
8曲目、麗しき裏切りはジュリーらしいというか、切なげな曲。メロディーがキレイです。
9曲目の風にそよいで。先ほどの等圧線と同様にカッコいい曲です。オーバードライブの効いたギターもいいし、ややクラシカルな旋律がマッチしています。「荒れ野に微笑むオリーブの木」というのは、うまくイメージがわかないのですが、ジュリーが「チュルッチュウ・・・」と歌うだけで、ファンはうれしくなるのではないでしょうか。
10曲目君にだけの感情(第六感)、聴きごたえのある曲です。第六感と聞くとついついヤマ感と連想してしまうのですが、五感とは外部と接触するための視覚、嗅覚、聴覚、味覚、触覚の5つの感覚のこと。この曲はジョンの♪love is feeling~っていうのの、ジュリー版でしょうか。
11曲目、ラジカルヒストリー、拳を振り上げて、頭ガンガン振って盛り上がりたい曲です。先ほどの第六感では「愛」というコトバを使わなかったけど、それに応えるような歌詞ですね。他人の恋愛は犬も食わないが、おかまいなしに過激に愛の物語を続けていこうというパワフルなラブソングです。

アルバム「第六感」は、静と動がはっきりしたロックアルバムです。アレンジの妙とでもいうか、コイツをプロデュースしたジュリーのことを、名人級のロックアルバム職人と呼びたくなります。耳障りのいいBGMとしてのロックではなく、「黙って聴け!」とでもいうような感じがします。無愛想で不機嫌なジャケットもうなづける。ジャケット裏は、なんとなくベガーズ・バンケットっぽいし。

Music 第六感

アーティスト:沢田研二
販売元:アート・ユニオン
発売日:2003/01/23
Amazon.co.jpで詳細を確認する

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2006年8月 1日 (火)

夏におすすめのジュリーのアルバム

今日から8月、暑い日が続きますががんばっていきましょう。

夏嫌いの僕ですが、沢田研二といえば夏。「シーサイド・バウンド」から「遠い夏」まで夏向きの曲がたくさんありますね。
昔はよく「○○コレクション」とかいって、自分なりのテーマを決めて、カセットテープにダビングして、よく聴いたものです。
今でこそ、いろいろと便利なものが出ているので、そんな「マイ・ベスト」の編集もずいぶん楽になったと思うのですが、僕がそういうのに夢中だった頃は「レコード→カセットテープ」しかなく、カセットも46分テープだと短いし、90分だとすぐテープがダメになるので、60分テープによくダビングしました。(その後、50分とか、54分、78分などといろいろ出ましたが、あまり馴染みがないです)
カセットテープは仲間内でマクセル派、TDK派、ソニー派と分かれていました。ときには「100円テープ」っていう外国製のもあったのですが、テープもデッキも傷むっていうことで、敬遠していました。たまにそれにダビングを頼んでくる不心得者がいましたが、アポロンのテープも振ったらシャカシャカと同じような音がしていました。
僕はマクセル派、UDⅡを愛用していました。(よくマクセルのベルマークみたいなのを集めて、レタリングカードやインデックスカードを応募していました)また、インデックスカードは雑誌の付録をよく使っていたのですが、誰か分からないようなアイドルの写真つきのは、あまり気に入ってないテープ用でした。

僕の選ぶ夏におすすめのジュリーのアルバムベスト5といえば、

5位 第六感・・・「グランドクロス」の最初の1行にすごく風流を感じます。
4位 今度は華麗な宴にどうぞ・・・やっぱりダーリングのインパクトも強いし、「~どうやら夏のピエロになりそうだ♪」なアルバム。
3位 “S/T/R/I/P/P/E/R”・・・クレイジーなギターの音色がまさに夏。渚のラブレターバンドの音。
2位 A WONDERFUL TIME・・・全体にトロピカルなムードが漂って、涼しげな避暑地のアルバム。
1位 NON POLICY・・・スピーカーから蚊取り線香の匂いがするくらい夏のアルバム。

「サーモスタットな夏」はタイトルに「夏」がついているから、あえて除外しました。

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リニューアル

このブログでは主に「個人で楽しむ、弾き語りのためのコード起こし」について述べてきましたが、あまり反響がよろしくないので、目下リニューアルを準備中です。
コード起こしにこだわらなければ、ジュリーのこと、ギターのこと、その他おすすめの音楽について、ご紹介したい記事がもっとたくさんあります。30年間、ロックを聴いて、ギターを抱えて暮らしてきました。そんな僕の思いをあますことなく詰め込んだブログにしていきたいと考えています。

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